タックマンモデルとは?「今のチームの現在地」と打ち手までわかる実践ガイド

タックマンモデルとは、チームがどの段階にあるかを見極めるためのフレームワークです。この記事では、5段階の特徴だけでなく、今のチームの状態と有効なチームビルディング施策まで解説します。

「新しいチームがなかなかまとまらない」「意見がぶつかるたびに空気が悪くなる」「仲は悪くないのに成果につながらない」。こうした悩みを抱えたとき、単にコミュニケーション不足と片付けてしまうと、打ち手を誤りやすくなります。

そこで役立つのがタックマンモデルです。タックマンモデルは、チームがどのような段階を経て成熟していくのかを整理した考え方であり、今のチームがどの状態にあるのかを見立てるうえで有効です。

本記事では、タックマンモデルの意味や5段階の基本だけでなく、今のチームの現在地をどう見極めるか段階ごとにどのような施策が有効か、さらに体験型のチームビルディング施策としてHADOがなぜ相性が良いのかまで、実務目線でわかりやすく解説します。

タックマンモデルとは

タックマンモデルとは、チームが成熟していく過程を段階的に捉える考え方です。一般的には、形成期(Forming)混乱期(Storming)統一期(Norming)機能期(Performing)散会期(Adjourning)の5段階で整理されます。

重要なのは、タックマンモデルが「良いチーム・悪いチーム」を決めるための理論ではないことです。そうではなく、チームは変化するものであり、段階によって必要な関わり方や施策が変わるという前提に立つためのフレームです。

たとえば、意見がぶつかっているチームに対して、単に「仲良くしよう」と働きかけても、問題の本質は解決しません。逆に、まだ関係構築が不十分なチームに対して、高度な役割分担や自律性を求めても機能しにくいでしょう。タックマンモデルは、こうしたズレを防ぐために役立ちます。

チームビルディング全体の考え方を先に整理したい方は、5分でわかるチームビルディングもあわせてご覧ください。

タックマンモデルが役立つ理由

1. 衝突を「失敗」と決めつけなくなる

チームづくりにおいて、意見の違いや衝突は避けたいものに見えます。しかし実際には、衝突が表面化すること自体が悪いわけではありません。むしろ、考え方や期待値の違いが見え始めた結果であり、そこを乗り越えることでチームは前に進みます。

2. 段階に応じて打ち手を変えられる

形成期のチームに必要なのは、まず安心して話せる場づくりです。一方、混乱期では役割や意思決定の整理が必要になります。統一期や機能期では、過度に管理するよりも、自律的に動ける余白を作る方が有効です。タックマンモデルを理解していると、今のチームに合った打ち手を選びやすくなります。

3. チームビルディング施策を選びやすくなる

よくある失敗は、「とりあえず交流イベントをやる」「何となく盛り上がる企画を選ぶ」ことです。大切なのは、その施策が今のチームの段階に合っているかどうかです。チームビルディング施策の考え方や選び方を詳しく知りたい方は、チームビルディング研修とは?効果が出る選び方・ゲーム・費用も参考になります。

今のチームがどの段階にいるかを見分ける3つの視点

タックマンモデルを実務で使ううえで大切なのは、「5段階を暗記すること」ではなく、今のチームの現在地を見立てることです。見極める際は、次の3つの視点が役立ちます。

1. 会話の質を見る

表面的な共有しか行われていないのか、本音の対話ができているのかは重要な判断材料です。

  • 形成期に多い状態:遠慮が多く、無難な発言に終始しやすい
  • 混乱期に多い状態:意見は出るが、感情的になったり、対立で止まりやすい
  • 統一期以降に多い状態:意見が違っても、建設的に扱える

2. 役割と意思決定の状態を見る

誰が何を担うのか、どうやって決めるのかが曖昧なチームは、混乱しやすくなります。逆に、役割が固定されすぎているチームは、自律性や柔軟性を失うことがあります。

3. 衝突と振り返りの扱い方を見る

衝突を避けているのか、感情的なぶつかり合いになっているのか、それとも学びに変えられているのか。この違いは、チームの成熟度を大きく左右します。業務以外の場も含めて、社員同士のつながりやエンゲージメントの観点から考えたい方は、従業員エンゲージメントを向上させる施策とは?具体的な取り組みと事例を解説も参考になります。

ポイント:「うちのチームは仲が悪いからダメ」と考えるのではなく、どの段階にいて、何が詰まりになっているのかを整理することが大切です。

タックマンモデルの5段階

段階 主な状態 起こりやすい課題 有効な関わり方
形成期
Forming
遠慮が多い、探り合い、役割が曖昧 会話が浅い、目的共有が弱い 安心して話せる場づくり、共通目的の共有
混乱期
Storming
意見の衝突、温度差、役割のぶつかり 対立の放置、感情的なぶつかり合い 対話の促進、役割と意思決定の整理
統一期
Norming
ルールや関係性が整い始める 慣れによる停滞、形骸化 協働の型づくり、再現性の向上
機能期
Performing
自律的に動ける、成果が出る マンネリ化、挑戦不足 権限移譲、改善、次の挑戦設計
散会期
Adjourning
プロジェクト終了、異動、解散 学びが残らない、関係が切れる 振り返り、成功要因の言語化、継承

形成期(Forming)

形成期は、チームが立ち上がったばかりの段階です。互いのことがまだよくわからず、発言や行動に遠慮が出やすくなります。ここで必要なのは、いきなり深い議論をさせることではなく、安心して関われる最初の土台を作ることです。

たとえば、自己紹介だけで終わらせるのではなく、軽い共同作業や小さな成功体験を通じて自然に会話が生まれる設計が有効です。新チームや新入社員の立ち上がりを考える方は、Z世代と向き合う新人研修のつくり方も参考になります。

混乱期(Storming)

混乱期では、考え方や価値観の違いが表面化しやすくなります。意見がぶつかる、温度差が見える、役割の押し付け合いが起こる。この段階に入ると、チーム運営が失敗しているように見えることがありますが、実際にはここをどう扱うかが重要です。

必要なのは、衝突を消すことではなく、衝突を建設的な対話に変えることです。そのためには、目的の再確認、役割の整理、意思決定のルールづくりが有効です。

また、受け身の参加ではなく、その場の当事者性が生まれる施策かどうかも大切です。なぜ「全員がその場の当事者になれる企画」が重要なのかは、社内イベントで全員が盛り上がるのは難しい?──HADOが参加者全員を巻き込める理由とはでも詳しく解説しています。

統一期(Norming)

統一期では、メンバー同士の関係性や役割分担が安定し始めます。話し合い方や動き方の共通ルールが見えてきて、チームとしてのまとまりが出てくる段階です。

ただし、この段階で安心しすぎると、表面的な協調にとどまり、成長が止まることがあります。重要なのは、うまくいっている関わり方を言語化し、再現性を高めることです。組織への愛着や一体感という観点まで広げて考えたい方は、社員エンゲージメントは、なぜスローガンだけでは上がらないのか?もあわせてご覧ください。

機能期(Performing)

機能期は、チームが自律的に動き、成果につながりやすい段階です。役割分担が機能し、状況に応じて柔軟に連携できるようになります。この段階では、過度に管理するよりも、挑戦や改善の余地を広げることが有効です。

実際にどのようなチームビルディング施策が企業で活用されているのか知りたい方は、チームビルディングの成功事例13選|2026年最新の国内・海外の企業事例を紹介も参考になります。

散会期(Adjourning)

散会期は、プロジェクトの終了や異動、チーム再編などによってチームが一区切りを迎える段階です。ここで大切なのは、結果だけを見て終わるのではなく、何がうまくいったのか、何が次に活かせるのかを振り返ることです。

チームは解散しても、学びは次のチームに持ち越せます。散会期の振り返りが弱いと、毎回同じ失敗を繰り返しやすくなります。

タックマンモデルを使うときの注意点

タックマンモデルは便利なフレームですが、使い方を間違えると逆効果になります。特に注意したいのは次の3つです。

1. 「うちは今この段階」と決めつけすぎない

実際のチームは、きれいに一直線で進むとは限りません。テーマやメンバー構成が変われば、以前より前の段階に戻ることもあります。モデルはラベル貼りではなく、現状把握の補助線として使うべきです。

2. 仲の良さだけをゴールにしない

タックマンモデルの目的は、単に雰囲気の良いチームを作ることではありません。最終的には、目的に向かって協働できる状態を作ることが重要です。

3. 施策を「やって終わり」にしない

イベントや研修を実施しても、振り返りがなければ「楽しかった」で終わる可能性があります。体験を現場の行動につなげるには、施策の後に何を言語化し、何を持ち帰るかが重要です。研修がやりっぱなしになる失敗を避けたい方は、社員研修は効果がでない!?現場で活かせる社員研修とはもご覧ください。

段階別に選ぶチームビルディング施策

タックマンモデルを実務で使う価値は、ここにあります。つまり、チームの現在地に応じて施策を選べることです。

段階 向いている施策 重視したいポイント
形成期 アイスブレイク、小グループ課題、軽い共同体験 話しやすさ、参加のしやすさ、安心感
混乱期 役割分担が必要なゲーム、協力型アクティビティ、対話を伴う競技 役割の可視化、意思決定、当事者性
統一期 連携型の競技、共通ルールを活かすワーク 再現性、協働の型づくり、一体感
機能期 戦略性の高い競技、改善サイクルを回せる体験 自律性、改善、挑戦
散会期 成果共有、表彰、振り返りワーク 言語化、継承、次への接続

施策の選択肢を広く見たい方は、チームビルディングゲーム30選|短時間・室内でできる研修・社内イベント向けアイデアや、体験型チームビルディングアクティビティ50選|社内イベントで盛り上がる企画まとめも参考になります。

タックマンモデルとHADOが相性の良い理由

ここまで見てきた通り、タックマンモデルの本質は、チームの状態を見立てたうえで、その段階に合った関わり方や施策を選ぶことです。その観点で見ると、体験型・対話型のチームビルディング施策は、特に形成期から統一期にかけて高い効果を発揮します。

その代表例のひとつが、ARスポーツ「HADO(ハドー)」です。

HADOとは、頭に装着したARゴーグルと腕に装着したセンサーを使い、エナジーボールやシールドを操作して戦う次世代スポーツです。最大3人1組のチームで対戦し、単なる運動能力だけでなく、作戦・連携・役割分担・コミュニケーションが勝敗を大きく左右します。

そのため、HADOは「体を動かすアクティビティ」であると同時に、チームの関係性やコミュニケーションの特徴が可視化される場として、チームビルディングや社内イベント、研修などで活用されています。

1. 作戦会議があるため、自然に会話が生まれる

HADOでは試合前に必ず作戦を考える時間があります。「誰が前に出るか」「どう守るか」「どのタイミングで攻めるか」といった意思決定が必要になるため、普段あまり話さないメンバー同士でも、目的を持った会話が自然に生まれます。

2. 声かけ・役割分担・状況判断がその場で可視化される

混乱期のチームでは、役割や連携の課題が見えにくいことが多いですが、HADOのような協力型アクティビティではそれが行動として表れます。誰が周囲を見ているのか、誰が指示を出すのか、誰が前に出るのかといった違いが明確になり、チームの特徴を客観的に捉えることができます。

3. 活躍の形が一つではなく、全員が参加しやすい

チームビルディング施策でよくあるのが、「得意な人だけが活躍して終わる」問題です。HADOは、運動能力だけでなく、戦略理解や声かけ、連携といった要素も重要なため、活躍の仕方が一つではありません。そのため、受け身の参加者が生まれにくく、全員が当事者として関わりやすいのが特徴です。

4. 振り返りを通じて業務に置き換えやすい

チームビルディング施策で最も重要なのは、体験を仕事にどうつなげるかです。HADOでは「なぜ連携できたのか」「なぜうまくいかなかったのか」を振り返りやすく、役割分担やコミュニケーションの課題を日々の業務に置き換えて考えやすい構造になっています。

HADOで体験型チームビルディングを検討したい方へ

研修として導入を検討する場合は、HADOのチームビルディング研修をご覧ください。社内イベントや福利厚生として活用したい場合は、法人向けHADOイベントプランも参考になります。「まずは理論を理解する」だけでなく、「チームの変化が行動として見える場をつくる」ことまで考えると、施策の選び方は大きく変わります。

よくある質問

Q1. タックマンモデルの混乱期は悪い状態ですか?

必ずしも悪い状態ではありません。価値観や期待値の違いが見え始めた結果であり、うまく扱えば次の段階に進むための重要なプロセスです。問題なのは、衝突があることではなく、それを放置したり、感情的な対立のまま終わらせたりすることです。

Q2. チームビルディング施策はどの段階で行うのが効果的ですか?

どの段階でも有効ですが、目的は変わります。形成期なら関係構築、混乱期なら役割分担や対話の促進、統一期なら協働の再現性づくり、機能期なら改善と挑戦の加速が主な狙いになります。

Q3. 交流イベントをやればチームは良くなりますか?

交流のきっかけにはなりますが、それだけでチームが機能するとは限りません。大切なのは、「何のためにやるのか」「どの段階の課題に効かせたいのか」「その後にどう振り返るのか」を設計することです。

Q4. HADOは運動が苦手な人でも参加できますか?

体験型アクティビティの中でも、ルール理解や役割分担、声かけ、作戦など複数の活躍ポイントがある施策は、運動経験だけで価値が決まりにくいのが特徴です。HADOを含め、全員参加型の企画を比較したい方は、チームビルディング向け社内イベントおすすめ20選!組織の一体感を作る企画アイデア集も参考になります。

まとめ

タックマンモデルとは、チームがどのように成熟していくかを理解するための考え方です。重要なのは、5段階を知ること自体ではなく、今のチームがどの状態にあり、次にどんな打ち手が必要かを見極めることです。

形成期には安心して話せる場が必要であり、混乱期には対話と役割整理が必要です。統一期には協働の型を作り、機能期には改善や挑戦を促すことが重要になります。そして、どの段階でも共通して大切なのは、施策を「楽しかった」で終わらせず、仕事の現場に接続することです。

その意味で、会話・役割分担・状況判断・振り返りが自然に生まれる体験型施策は、タックマンモデルと相性が良いと言えます。理論を理解するだけでなく、実際にチームの動きを変える施策まで考えたい場合は、以下のページもあわせてご覧ください。

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