eスポーツのメリット・デメリット15選|教育と健康の影響も解説

eスポーツには、戦略を考える力が育つ、チームで連携する経験ができるといったメリットがあります。
同時に、運動不足や目への負担、ゲーム障害といったデメリットも指摘されてきました。
学校にeスポーツ部が設立されたり、習い事としてeスポーツを学べる教室が増えたりと、保護者や教育関係者が判断を迫られる場面は年々増えています。
ところが実際に調べてみると、効果を強調する情報と危険性を訴える情報が並び、どちらを判断の軸にすればよいのか分かりにくいのが実情です。
メリットもデメリットも、プレイする時間や環境、周囲の関わり方によって現れ方が変わります。
この記事では、eスポーツのメリットとデメリットを教育・コミュニケーション・健康の3つの観点から整理しました。
あわせて、家庭や学校で何を決めておくとよいのか、身体を動かしながら楽しむ「体感型eスポーツ」という選択肢まで紹介します。
eスポーツとは

eスポーツとは、コンピューターゲームやビデオゲームを使った対戦を、競技として行うものを指します。
エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)を略した言葉で、2000年ごろから使われはじめました。
競技タイトル、大会の形式、年齢区分、参加条件は、ゲームや主催者によって大きく異なります。
国内では一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)が、競技の普及や大会運営に関わる団体として活動しています。
一般的なスポーツとの違い
最も大きな違いは、勝敗を左右する要素が身体能力ではなく、操作技術や判断力にある点です。
サッカーや野球では、走る速さ、体格、持久力といった身体的な条件が結果を大きく左右します。
一方でeスポーツは、ゲーム内のキャラクターや車両を操作して競うため、こうした条件による差が出にくい競技です。
オンラインでつながれば離れた相手とも対戦でき、天候や会場の制約を受けにくい点も挙げられます。
ただし、身体的な負担がまったくないわけではありません。
画面を見続けることや同じ姿勢が続くことによる影響は、のちほどデメリットの章で取り上げます。
日本で広がってきた背景
大会の開催、プロチームの活動、配信文化の広がりが重なり、競技として認知されるようになりました。
国内では2018年に日本eスポーツ連合が設立され、大会の運営や競技の普及に関する取り組みが本格化しています。
都道府県対抗の全国大会が開かれたり、高校や専門学校にeスポーツのコースや部活動が設けられたりと、競技としての受け皿も広がりました。
なお、競技人口や市場規模の数字を見るときには、注意が必要です。
調査によって「競技人口」「ファン数」「視聴者数」の定義が異なるため、どの範囲を指した数字なのかを確認しておくと誤解を防げます。
eスポーツにどのような種目があるのかは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
eスポーツの種目とは?代表的なジャンルや競技タイトルをわかりやすく紹介
eスポーツのメリット

eスポーツのメリットは、考える力が育つこと、人とつながれること、参加のハードルが低いことの3点に整理できます。
ただし、ゲームをすれば自動的にこうした力が身につくわけではありません。
効果の大きさは、扱うゲーム、プレイする時間、周囲の関わり方によって変わります。
研究でも、特定のゲーム利用と認知や学習との関連が報告される一方、因果関係や再現性については見解が分かれているのが現状です。
ここでは「どのような経験が生まれやすいか」という観点で整理しました。
状況を読んで戦略を組み立てる力が育つ
対戦型のeスポーツでは、状況を読み、手順を組み立て、結果を振り返る場面が繰り返し訪れるのが特徴です。
相手の動きを予測し、限られた時間や資源をどこに使うかを決め、うまくいかなければ手を変えていく流れが日常的に生まれます。
この積み重ねは、先を読んで判断する経験そのものです。
ただし、勝ち負けだけで終わらせると、考える機会は生まれにくくなります。
「なぜその選択をしたのか」を言葉にする時間があると、経験が整理されやすくなるでしょう。
作戦を共有し、チームで連携する経験ができる
チーム戦のeスポーツでは、役割分担、情報共有、声のかけ方といった連携の質が勝敗を左右する重要な要素です。
自分が今どこで何をすべきか、味方が何を求めているかを短い言葉で伝え合う必要があるため、自然と会話が生まれます。
うまくいかなかったときに責め合うのではなく、次にどう動くかを相談できる関係があるかどうかが分かれ目です。
この経験は、部活動や職場でのチーム活動にも通じます。
距離や年齢を越えて交流の輪が広がる
オンラインでつながるため、住んでいる場所や年齢が離れた相手とも、同じ競技を一緒に楽しめます。
同じゲームを好きな人同士が集まるため、学校や職場とは別の人間関係が生まれやすい環境です。
海外のプレイヤーと対戦するうちに、他の国の文化や言語に触れる機会も出てきます。
一方で、オンラインでは相手が誰なのか分からないという側面も忘れてはいけません。
個人情報の扱いや、困ったときの相談先については、あらかじめ確認しておきましょう。
年齢・性別・体格による有利不利が出にくい
身体の大きさや筋力の差が結果に直結しにくいため、世代や性別を越えて同じ土俵で競えます。
一般的なスポーツでは、体格や運動能力によって階級やカテゴリーを分けるのが一般的です。
eスポーツの場合は操作技術や判断力が中心になるため、そうした区分がなくても同じ試合に参加できます。
家族で一緒にプレイしたり、世代の違う相手と対戦したりできる点も、この特性によるものです。
ただし、年齢区分(レーティング)や主催者ごとの参加条件は存在するため、誰でも無条件に参加できるわけではありません。
接触プレーが少なく、ケガのリスクが低い
身体がぶつかる場面がほとんどないため、接触によるケガのリスクは低く抑えられます。
コンタクトスポーツでは、衝突や転倒による負傷が選手生命に関わる場合もあります。
eスポーツにはそうした場面が少なく、体調や年齢を理由に競技を諦めずに済むケースが多いのも特徴です。
ただし、ケガのリスクがゼロというわけではありません。
同じ動作を繰り返すことによる手首や指の痛み、長時間の画面注視による目の疲れは、実際に起こります。
デジタル機器やオンラインでの振る舞いを学べる
顔の見えない相手とやり取りする経験を通じて、オンライン上の距離感やマナーを学べます。
文字や音声だけのやり取りでは、表情や仕草が伝わらないため、言葉の選び方がそのまま印象になります。
勢いで発した一言が関係を壊してしまうこともあり、相手への配慮を意識する場面が自然と増えるのが特徴です。
アカウントの管理、パスワードの扱い、詐欺的な誘いへの対処など、デジタル環境で身を守る知識に触れる機会にもなります。
ただし、これらは自然に身につくものではありません。
トラブルが起きたときに大人が一緒に振り返る時間があってこそ、学びにつながるでしょう。
学校や職場の外に居場所やつながりができる
同じ競技を好きな人が集まる場は、学校や職場とは別のコミュニティとして機能します。
学校になじめない、職場以外に人間関係がないといった状況にある人にとって、共通の話題がある場は参加しやすい入口です。
以前、ある親御さんから「うちの子は不登校で引きこもりがちだったけれど、HADOに出会って外出するようになり、他の子と人間関係を築けるようになった」と言われたことがあります。
こうした話は珍しくなく、子どもでも大人でも、内にこもりがちだった人が外に出るきっかけになったり、人間関係を築いたりできるコンテンツだと感じています。
ただし、こうした居場所が生まれるかどうかは、コミュニティの運営姿勢や周囲の関わり方次第です。
高齢者の交流や介護予防の取り組みにも広がっている
近年は自治体や高齢者施設が、交流の場づくりや介護予防を目的にeスポーツを取り入れる動きも広がりました。
体力や身体機能が落ちてきても参加しやすく、世代を越えて同じ話題で盛り上がれる点が背景にあります。
孫と祖父母が一緒にプレイするなど、家族内の会話が増えたという報告も出ているのが現状です。
一方で、効果の検証はまだ進んでいる段階にあります。
導入を検討する場合は、具体的な取り組み内容と、参加者の状態に合っているかどうかを確認しましょう。
世代を問わず楽しめる新しいスポーツの広がりについては、こちらの記事でも紹介しています。
社内・友達・家族など数人で楽しめる!今注目の最新スポーツ10選
eスポーツのデメリット

デメリットは、身体への負担、生活への影響、費用、オンライン上のリスクの4つに分けて整理できます。
ここで挙げる内容は、eスポーツをすること自体が問題だという話ではありません。
プレイする時間、環境、周囲の関わり方によって起こりやすくなる問題として読んでください。
長時間座ったままになり、運動不足につながりやすい
座ったままの姿勢が続くため、意識して動く時間を取らないと運動量が不足しがちです。
一般的なスポーツは体力の限界が区切りになりますが、eスポーツは座ったままでも長時間続けられます。
そのため、本人が気づかないうちにプレイ時間が伸び、身体を動かす機会が減っていく状況が起こりがちです。
とくに成長期の子どもの場合、運動習慣が身につきにくくなる点を心配する保護者は多いでしょう。
目や首・肩・手首に負担がかかりやすい
画面を見続ける時間と、同じ姿勢や動作の繰り返しが、目や身体の特定の部位に負担をかけます。
画面に集中していると、まばたきの回数が減り、目の乾きや疲れにつながりやすくなるのが実情です。
前傾姿勢が続くことで首や肩がこわばり、マウスやコントローラーの操作を繰り返すことで手首や指に痛みが出る場合もあります。
競技として本格的に取り組む場合であっても、休憩、姿勢、睡眠を含めた体調管理は欠かせません。
生活リズムが崩れ、ゲーム障害につながることがある
ゲーム障害は、プレイ時間の長さではなく、自分で行動をコントロールできない状態を指します。
WHOが定めた国際疾病分類ICD-11では、ゲーム障害が疾病として位置づけられました。
判断の中心になるのは、次の3つの状態が続いているかどうかです。
- ゲームをする時間や頻度を自分で制御できない
- 他の生活上の関心事や日常の活動よりもゲームを優先する
- 問題が起きているにもかかわらず、ゲームを続ける、またはさらに長く続ける
これらが一定期間続き、家庭、学校、仕事といった生活に重大な支障が出ている場合に、診断の対象になります。
つまり、長時間プレイしていることだけを根拠に「依存している」と判断するのは適切ではありません。
一方で、昼夜が逆転している、学校や仕事に行けなくなっている、注意しても状況が変わらないといった状態が続く場合は、早めに相談窓口や医療機関につなぐ選択肢も検討しましょう。
機材・通信環境・課金など費用がかさみやすい
本体や周辺機器に加えて、通信環境やゲーム内課金など、継続的に費用がかかる点も見落とせません。
本格的に取り組む場合は、ゲーミングPCやゲーム機、モニター、ヘッドセット、コントローラーといった機材がそろっていることが前提になります。
通信環境も結果を左右するため、回線やルーターにも費用がかかるのが一般的です。
加えて、ゲーム内課金は金額が積み上がりやすく、家庭でのトラブルにもつながります。
未成年が利用する場合は、支払い方法、上限、保護者の承認、返金の条件を事前に確認しておきましょう。
オンライン上のトラブルに巻き込まれることがある
ボイスチャットやSNSを通じて、暴言、個人情報の聞き出し、詐欺的な誘導などが起こる場合があります。
対戦が白熱すると強い言葉が飛び交うこともあり、それが原因で人間関係が悪化するケースも見られました。
ゲーム内で知り合った相手に、氏名、学校名、住所、写真などを安易に伝えてしまう例も報告されています。
多くのゲームにはミュート、ブロック、通報の機能が用意されているため、使い方を事前に確認しておくと安心です。
競技ルールが変わり、積み上げが続かないことがある
アップデートによってゲームのルールやバランスが変わり、積み上げた技術が通用しなくなる場合があります。
野球やサッカーのように、ルールが長期間変わらない競技とは事情が異なります。
eスポーツで扱われるゲームは、運営側のアップデートによってキャラクターの性能や戦術の有効性が変わるのが前提です。
大会で採用される競技タイトルそのものが入れ替わることもあり、そのたびに新しいルールを覚え直す必要が出てきます。
長く取り組むほど、この変化に対応し続ける姿勢が欠かせません。
eスポーツのデメリットへの向き合い方

デメリットの多くは、プレイ時間、環境、ルールをあらかじめ決めておくことで軽減できます。
前の章で挙げた問題は、eスポーツだけに当てはまるものではありません。
動画視聴やSNSにも共通する、デジタル機器との付き合い方の問題が多く含まれています。
だからこそ、「やめさせる」か「放っておく」かの二択にせず、先に決めておく項目を整理しておくと現実的です。
家庭でも学校でも確認しやすい項目は、次の5つになります。
- プレイ時間と就寝時刻
- 休憩と姿勢
- 課金の上限と支払い方法
- オンラインでのやり取りと相談先
- 身体を動かす時間
プレイ時間と就寝時刻を一緒に決める
時間の管理は、大人が一方的に決めるよりも、本人と話し合って決めたほうが続きます。
一方的に制限すると、隠れてプレイするようになり、状況が見えにくくなるのが難しいところです。
逆にすべてを本人任せにすると、生活が崩れてから気づくことになりがちです。
平日と休日で時間を分ける、就寝時刻の1時間前には切り上げる、翌日の予定によって調整するなど、運用しやすいルールから始めましょう。
決めたルールは一度で完成させず、年齢や状況の変化に合わせて見直します。
休憩と姿勢のルールを習慣にする
一定時間ごとに立ち上がり、画面から目を離す時間をあらかじめ組み込んでおきましょう。
集中しているときほど、休憩のタイミングは自分では判断しにくいものです。
タイマーを使う、試合と試合の間には必ず立つといった形で、休憩を行動のセットに組み込むと定着しやすくなります。
画面との距離や椅子の高さ、照明の明るさを整えることも、目や首への負担を減らすうえで効果的です。すでに痛みや見えにくさが出ている場合は、我慢せず医療機関で相談しましょう。
課金の上限と支払い方法を先に決めておく
課金は起きてから対応するのではなく、上限と支払い方法を使い始める前に決めておきます。
月ごとの上限額、支払いに使う決済手段、購入前に保護者の承認を挟むかどうかを決めておくと、トラブルを防ぎやすくなるでしょう。
多くのゲーム機やスマートフォンには、購入制限や年齢に応じた利用制限の設定が用意されています。
設定の方法は端末やサービスによって異なるため、公式の案内を確認したうえで進めましょう。
オンラインでのやり取りのルールと相談先を共有する
個人情報を出さないことと、困ったときに誰へ相談するかを、あらかじめ共有しておきます。
氏名、学校名、住所、顔写真といった情報は、ゲーム内で知り合った相手には伝えないと決めておきましょう。
そのうえで、暴言を受けた、しつこく連絡が来る、不自然な誘いがあったときに、誰へ相談するかを具体的に決めておきます。
「怒られるから言えない」という状態が、いちばん対応を遅らせる原因です。
相談しても責めないという姿勢を先に伝えておくことが、結果的に本人を守ることにつながります。
身体を動かす時間とセットで組み立てる
プレイ時間を減らすより、身体を動かす時間を先に予定へ入れるほうが実行しやすくなります。
「ゲームの時間を減らす」という決め方は、本人にとって取り上げられる話になりやすく、反発を招きがちです。
一方で「この時間は身体を動かす」と先に決めておけば、eスポーツを否定せずに運動量を確保できます。
近年は、身体を動かしながら対戦する体感型のeスポーツも登場しました。
ゲームが好きな人ほど続けやすい選択肢になるため、この点については後ほど詳しく紹介します。
習い事として取り組む場合のスクールの選び方は、こちらの記事でまとめています。
eスポーツは子どもの習い事になる?メリット・注意点と身体を動かす新しい選択肢を紹介
学校・教育現場でのeスポーツの広がり

eスポーツは部活動だけでなく、授業や探究学習の題材としても学校現場に広がっています。
部活動としての導入が進んでいる
高校を中心にeスポーツ部の設立が進み、加盟校制度を通じた支援の仕組みも整ってきました。
eスポーツを教育や人材育成に活用する国際的なネットワークとして、NASEF JAPAN(国際教育eスポーツ連盟ネットワーク 日本本部)があります。
同団体は加盟校制度を設け、国内外の事例共有や大会参加の機会提供といった支援を行っているのが特徴です。
公式サイトによると、加盟校は2026年8月1日時点で756校にのぼりました。
部活動として取り組む場合、練習時間、指導体制、健康面への配慮、保護者への説明といった運営面の整備が欠かせません。
授業や探究学習の題材として使われている
小中学校では、ICT学習や探究学習の題材としてeスポーツを取り入れる例が増えています。
ゲームそのものを上達させることが目的ではなく、チームでの話し合い、役割分担、振り返りといった過程を学びにつなげる設計が中心です。
機材の扱い方やオンラインでのマナーを学ぶ機会として位置づけられる場合もあります。
ただし、取り組みの目的や運営体制は学校ごとに異なります。
「ゲームを使えば教育効果がある」と一律に考えず、指導内容と体制を個別に確認することが大切です。
体格差が出にくい特性がインクルーシブ体育で注目されている
体格や運動能力の差が結果に出にくい特性は、誰もが参加できる体育のあり方として注目されています。
体育の授業では、走る速さや体格の差が参加意欲に影響する場面がよくあります。
デジタル技術を使った競技は、こうした差を小さくしたうえで、同じルールで一緒に競える環境をつくれる点が評価されているのが現状です。
私たちが開発したHADOも、AR技術を使って実際にコートを移動しながら対戦する、身体を動かすタイプのアクティビティです。エナジーボールの速さやシールドの強さといったスキルを自分で設定できるため、運動能力や体格の差がそのまま勝敗につながりにくい仕組みになっています。
こうした特性から、小学校から中学校、高校、大学、専門学校まで幅広く取り入れていただき、世界2,000校以上に広がりました。2025年には、スポーツ庁の「令和の日本型学校体育構築支援事業」に東京学芸大学とともに参画し、インクルーシブ体育の実証にも関わっています。
大会や進路につながる仕組みが整いつつある
全国規模の大会が開催され、専門コースを持つ学校も増えたことで、進路の選択肢が広がりました。
高校生や中学生を対象にした大会が各地で開かれ、部活動の目標として機能するようになっています。
専門学校や大学にeスポーツを学べるコースが設けられ、プレイヤー以外の関わり方を学べる環境も整いました。
大会運営、配信、映像制作、データ分析、チームマネジメントなど、周辺の職種は幅広く存在します。
プレイヤーとして活躍できる人はごく一部であるため、進路として考える場合は、周辺分野まで含めて見ておくと現実的です。
学校や教育機関での導入を検討している方は、事例や実施方法をこちらでご確認ください。
運動が苦手な子も参加しやすい学校行事の種目は、こちらの記事で紹介しています。
クラスマッチ・体育祭の種目30選|運動が苦手でも盛り上がる面白い競技
身体を動かす「体感型eスポーツ」という選択肢

体感型eスポーツは、デジタル技術を使いながら、プレイヤー自身が身体を動かして対戦する競技です。
体感型eスポーツとは
コントローラー操作ではなく、自分の身体の動きがそのままプレイにつながる形式を指します。
センサーやARゴーグルなどの機器を使い、実際のコートを移動しながら攻撃や防御を行います。
ゲームとしての戦略性と、スポーツとしての身体性を同時に持っている点が特徴です。
私自身、子どもの頃は本気で「かめはめ波」が撃てると信じていて、本を読みながら何年も練習していました。
もちろん撃てるようにはなりませんでしたが、その発想が、専用のARゴーグルとアームセンサーを装着して対戦するHADOの開発につながっています。
現在は40カ国に広がり、累計で約1,000万人にプレイしていただきました。
従来のeスポーツとの違い
最大の違いは、座って画面を見るのではなく、実際に移動しながら対戦する点にあります。
身体を動かすため運動量を確保しやすく、同じ空間にいる相手と声をかけ合いながらプレイできるのが特徴です。
一方で、機材や場所の条件は従来型より厳しくなります。
違いを整理すると、次のとおりです。
| 比較項目 | 従来型のeスポーツ | 体感型eスポーツ |
| プレイ姿勢 | 座ったまま操作する | 立って移動しながら操作する |
| 身体活動 | 少ない | 全身を使う |
| コミュニケーション | ボイスチャットなど画面越しが中心 | 同じ空間で声をかけ合う |
| 必要な場所 | 自宅でも可能 | 一定の広さと専用機材が必要 |
| 始めやすさ | 手持ちの機器で始められる | 対応施設やイベントで体験する形が中心 |
| 競技環境 | 大会や競技人口が多い | 大会や競技人口はまだ限られる |
運動量やコミュニケーションの面では体感型に強みがある一方、手軽さでは従来型に及びません。
体感型eスポーツでも解消されない点
体感型は運動不足を補いやすい一方で、費用、場所、競技環境の課題までは解消しません。
まず、自宅で気軽に始められるわけではありません。
専用の機材や一定の広さが必要になるため、体験できる施設やイベントに足を運ぶ形が中心です。
次に、費用の問題がなくなるわけでもありません。
体験するたびに料金がかかるため、頻度によっては従来型より負担が大きくなる場合もあります。
さらに、競技人口や大会の数は、従来型のeスポーツと比べるとまだ多くありません。
本格的に競技として取り組みたい場合、選択肢の幅では従来型に分があります。
身体を動かす以上、準備運動や周囲との距離の取り方といった、一般的なスポーツと同じ配慮も必要です。
体感型eスポーツを体験できる場所
体感型eスポーツは、専用施設、商業施設内のスポット、イベント会場などで体験できます。
常設の施設では、機材の装着から基本操作まで案内を受けたうえでプレイできるため、初めてでも参加しやすくなっています。
商業施設に入っているスポットであれば、買い物や食事のついでに立ち寄れる点も利点です。
HADOの場合も国内外に店舗があり、料金や対象年齢、予約方法は店舗ごとに異なります。体験を検討する場合は、最寄りの店舗の情報を確認しておきましょう。
店舗の一覧と予約方法は、以下のページでご確認いただけます。
東京でeスポーツを体験できる施設は、こちらの記事でまとめています。
【2026年】東京でeスポーツ体験ができる施設23選!イベント情報も紹介
eスポーツのメリット・デメリットに関するよくある質問

ここでは、eスポーツのメリット・デメリットについて、とくに多く寄せられる質問をまとめました。
eスポーツのデメリットは何ですか
主なデメリットは、運動不足、目や身体への負担、生活リズムの乱れ、費用、オンライン上のリスクです。
いずれも、プレイする時間と環境の決め方によって、起こりやすさが大きく変わります。
時間と就寝時刻、休憩、課金の上限、オンラインでのやり取りのルールを先に決めておくと、多くは軽減できるでしょう。
eスポーツがダメだと言われる理由は何ですか
依存や健康への不安に加えて、「ゲームの延長に見える」という認識のずれが背景にあります。
実際の調査でも、「のめり込んで体を壊すのではないか」「目が悪くなりそう」といった声が挙がりました。
こうした懸念には根拠のある部分もあり、頭ごなしに否定すべきものではありません。
一方で、反対意見の多くは「長時間・座りっぱなし・一人で」という前提に立っています。その前提が変われば、評価も変わってくるでしょう。
eスポーツはスポーツではないのですか
スポーツに含めるかどうかは立場によって異なり、現時点で統一された答えは存在しません。
身体を動かさない点を理由に、スポーツとは別のものとして扱う考え方があります。
一方で、競技性、ルール、大会運営、トレーニングといった要素を重視し、スポーツの一形態と捉える立場も存在するのが実情です。
国際的には競技大会の種目として採用される例もあり、位置づけは変化の途中にあります。
加えて、身体を動かす体感型のeスポーツが登場したことで、この線引き自体が問い直されるようになりました。
eスポーツは何歳から始められますか
年齢の下限は一律に決まっておらず、ゲームごとの年齢区分と大会の参加条件によって変わります。
多くのゲームにはレーティング(年齢区分)が設定されており、対象年齢に満たない場合はプレイを控える必要があります。
大会に出場する場合は、主催者が定める年齢制限や保護者の同意が求められることも多いのが実情です。
小学生向けの教室やスクールもありますが、内容や指導体制は教室によって大きく異なります。
見学や体験を通じて、目的に合っているかを確認しましょう。
まとめ
eスポーツのメリットとデメリットは、どちらもプレイする時間と環境の決め方によって現れ方が変わります。
メリットとして挙げられるのは、戦略を組み立てる力、チームでの連携、距離や年齢を越えた交流、体格差の出にくさ、デジタル環境での振る舞いを学べること、居場所が生まれること、そして高齢者を含む幅広い世代への広がりです。
一方でデメリットには、運動不足、目や身体への負担、生活リズムの乱れとゲーム障害、費用、オンライン上のリスク、競技環境が変わり続けることがあります。
重要なのは、この2つを別々の話として扱わないことです。デメリットの多くは、eスポーツそのものではなく、時間の使い方や環境の整え方に由来します。
プレイ時間と就寝時刻、休憩、課金、オンラインでのやり取り、身体を動かす時間の5つを先に決めておけば、多くの心配は小さくできるでしょう。
そして、身体を動かしながら楽しむ体感型eスポーツという選択肢も広がりました。
ゲームが好きという気持ちを否定せずに運動量を確保したい場合、検討する価値があります。
身体を動かしながらチームで対戦するARスポーツ「HADO」も、全国の店舗で体験できます。
